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『全地球凍結』を読みました。

 学校の地学の課題で「以下のリストから本を一冊選び、書評を書きなさい」というものがあったのでこの本をセレクトしてみました。他には人類史や宇宙、火山、古代生物、地震などがありましたが、どれも大して興味も湧かなかったのでこの本を読むことにしました。この本はタイトルの通り、「全地球凍結」についてです。全地球凍結といえば去年の劇場版ドラえもんのテーマにもなっていましたね。さて単刀直入に伺いますが、あなたは全地球凍結がどのようなものかを説明できますか?難しい話ではありません。この現象は読んで字のごとく「地球の表面全体が氷に覆われ、まるで一つの雪玉のようになった」という現象です。ね?簡単でしょう?皆さんもそうかもしれませんが私はこの理論を初めて聞いた時は大変驚きました。だって地球が雪玉のようになるんですよ?普通ではなかなか考えられません。本書ではこの理論を支持する具体的な根拠を豊富な資料・図とともに解説することで読者への理解を促しています。本を読み進めていくうちにこの理論の面白さがわかりロマンも感じられました。この理論を考えることによって何が嬉しいのか、を伝えられたらと思います。
 この本は6章からなる本で、第1章で全地球凍結仮説登場の歴史的経緯やこれが発展していく様子を紹介し、第2章はこの理論を支える根拠のうち最も重要視されている「キャップ•カーボネート」をめぐる議論を解説しています。第3章では第2章で取り上げたような議論の中で生じた反論のうち、代表的な3つを紹介しています。第4章では第3章で挙げられたような全地球凍結に対立する仮説を受け、この理論の正当性を主張するために克服すべき課題について述べています。第5章では視野を広げ、気候学の分野からの全地球凍結において要となる「二酸化炭素の動き」に対するアプローチを紹介しています。最終章である第6章は第4章と少し似ていて、全地球凍結が認められるために避けては通れない「極寒の地で生物たちがどのように命のバトンを繋いできたか」という大きな問いに対する説得力のある答えになりうる可能性がいくつか提示されています。また、後半では多細胞動物の出現やその爆発的な多様化に代表されるような生物進化と地球環境、特に全地球凍結とを結びつける視点について述べられています。
 「この理論を考えると何が嬉しいのか」と先程述べましたが、全地球凍結を仮定することによって様々なことにうまく説明を与えられるということが一番大きいと思います。それは例えば氷河堆積物であったり縞状炭酸塩岩であったり。しかし、これらには全地球凍結以外の観点で説明を与えることができる余地も残されているのです。そうした対立意見に対して地道なサンプリング作業や考察を重ねることによって議論がさらに活発になりついには分野の壁を越え、発展していく様子は読んでいて非常に面白かったです。
 ネタバラシをします。私この本全部読んでません。第2章で心が折れました; モチベが失われました。やはり本の内容的に説明の中で難解な部分がありました。炭素同位体比のところから記憶がありません。私がここまで具体的な話や内容を避けて説明を試みていたのはそういうわけです。しかし、各章の最初にまとめてある導入を参考にするだけでも意外となんとかなりました。今度このような機会があれば計画的に課題を進め、ゆとりのある状態で読書したいです。あと、この本は表紙をもう少し華やかなものにすればいいと思います。表紙が全てグレーなのは正直地味だと感じました。
 ここまでいかがだったでしょうか?気がついたら学校指定の目標字数よりも多く書いてしまいました。国語学年最下位だから仕方ないね(小声)。でも大丈夫。オープニングトークやネタバラシの部分を省略すればきっとちょうどいい感じになるはずです。最後になりますが、興味のある方、地学徒さんはぜひ挑戦してみてください!最後までご覧いただきありがとうございました!